麻雀の新ルールを考えてみる

問題意識

  • 麻雀は運と戦略が絡んだ面白いゲーム……なのだけど、運の割合が大きすぎる気もする
  • ある種の「デッキ構築ゲー」の割に、手牌構成が受動的
  • 勝ち逃げ戦略が非常に強く、最初の和了者がどんどん有利になる構造

新ルール:『保牌(バオハイ)』

概要

  1. 各プレイヤーは手牌とは別に数枚の「保牌」を持つ
  2. 各プレイヤーは、「保牌」との交換により、危険だと思った牌を河に捨てないという選択肢が取れる
  3. 未使用の「保牌」は次局に持ち越すことが出来る
  4. 和了または流局時ノーテンで保牌没収

保牌の配り方

【最初の局(東一局)】

  1. 親は16枚、子は15枚の牌が配られる(通常の配牌+2枚)
  2. 配られた牌の中から、手牌(親14枚、子13枚)と、2枚の『保牌』を自由に選ぶ
  3. 選んだ保牌は手牌から分離し、手牌列の前に伏せて置く(自分の保牌の中身はいつでも確認してもよい)

【前の局から n枚の保牌を持ち越した場合】

  1. 親は16枚、子は15枚の牌を山から受け取り、n枚の保牌と混ぜる
  2. 配られた牌の中から、手牌(親14枚、子13枚)と、n + 2枚の『保牌』を自由に選ぶ
  3. 同上

保牌の使い方

通常の「打牌(牌を捨てる)」の代わりに「交換」を選択できる

  1. 伏せてある保牌の中から1枚を選び、自分の河に捨てる。この牌がそのターンの捨牌となる。
  2. もともと保牌があった場所に、本来の打牌を表向き(オープン)で置く
  3. 保牌エリアの牌に対して、他家はロン・ポン・チー・カンをすることはできない
  4. 保牌エリアの表向きになった牌に対して再交換は出来ない

局の終了と保牌の行方

一局が終了したとき、『保牌』は以下のルールに従って処理される

  • 和了した場合
    • ツモ・ロンに関わらず、和了したプレイヤーは、持っていた全ての保牌(伏せられたもの・表向きのもの両方)が没収される
    • 放銃したプレイヤーや、他のプレイヤーの保牌はそのまま
    • 放銃したプレイヤーの保牌も没収した方が面白いかも?
  • 流局し、テンパイしていた場合
    • 伏せられていた『保牌』は、全て次の局に持ち越すことができる
    • 交換によって表向きになっていた牌は没収される
    • 没収された保牌は山に戻す
  • 流局し、ノーテンだった場合
    • ノーテンだったプレイヤーは、持っていた全ての『保牌』が没収される
    • 没収された保牌は山に戻す

その他

  • リーチ者は保牌エリアを利用できない
  • 保牌エリアにオープンになった牌もフリテンの対象になる

『保牌』が与える戦略性

  • オフェンス面
    • シンプルに配牌が増え、しかもその中から自由に組み替えが出来るため、テンパイ速度・打点ともに大きく向上する
    • 保牌の枚数が増えた状態、すなわち自分が和了できない局が続いた局面でこの傾向はより顕著になる
  • ディフェンス面
    • 危険牌を握ったとしても、保牌との交換を行えば放銃率を大きく低減できる
    • 安易にオリるのではなく、相手の手を読みながら自分の手を進める選択肢が生まれる
  • 長期戦略
    • 和了が保牌没収というリスクを伴うため、アガるべきか否かの戦略性が発生
    • 非和了者ほど多くの保牌を持ちやすくなるため、ゲーム展開に波が生まれる
    • 保牌の中身も重要。
    • 幺九牌を集めれば守備的に
    • あえて中張牌や暗刻を保牌内へと溜め込むことで、数局後に高打点を爆発させる戦略がありうる(ただしノーテン・放銃リスクは増大する)
    • ゲームの波を保牌数によって可視化できる

付随する変更点

  • 相対的にツモ和了が強くなるので、「門前清自摸和」を役から排除する方が良い気がする

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